バーチャル3Dクリエイター神部まゆみです(*^-^*)
この記事はVRoidモデルのお尻にボーンを仕込んでウェイト付けして、ダイナミックボーンなどで揺らせるようにしたのでそれについての記事です。
動作確認した最新の環境はVRoid Studio v2.2.0、blender4.2LTS、Unity 2022.3.22です。
VRM0.xでもVRM1.0でもボーン構造は変わらないので同じだと思います。
blender4.2以上でVRoidのVRMモデルを読み込むには VRM Formatアドオンが必要です。

blender 4.1以前の場合は↓こっちのVRM Addon for blenderが必要。

BlenderでVRoidのお尻にボーンを仕込む!選択とキー入力だけできれば誰でもできる(多分)ようにした
再現性が高まるよう、ショートカットキーと数値指定だけで画一的に指定できるようにします。
①VRoid Studioで裸体でエクスポートするか、blenderで分離して服と裸体を分ける
服を着たままだとお尻を揺らしても見えないので…。
blenderで服を分離させて脱がす方法は以前記事を書いたのでこちらを参照。
VRoidのVRMモデルをblenderで読み込むにはVRM Add-on for blenderが必要です。

②Hipボーンからお尻のボーンを生やしていく
オブジェクトモードでモデルのアーマチュアをクリックして選択し、Tabキーで編集モードに。
Hipボーンからのばしていくので、Hipボーンの丸い部分を選択。近くにあるRootボーンと間違えないように注意。
これ以前のblenderバージョンとはボーンの見え方がちょっと変わっていて、↑のblender4.2だとボーンが太く表示されるようになったのでちょっとやりづらいかもしれない(~_~;)
以前の方がボーンが細く表示されていたのでやりやすかった。
ここからボーンを伸ばしていきます。
X軸ミラーをオンにし、Shift + E で二股にボーンが伸ばせます。
手順で言えば、
1.オプション → X軸ミラー にチェック
2.Hipボーンを選択したまま、 Shift押しながらE、キーを離して 0.05 でEnter
でこんな感じに。


ここからお尻のボーンを伸ばしていきます。
二股に伸ばしたボーンの丸い部分を両側選択し、E Y 0.1 で。
選択解除しちゃった場合は、Shift押しながらクリックすれば、二つとも選択できます。
これでこんな感じに。ちょっとはみ出てるくらいが良いかな?


位置を微調整する
少し上すぎるので位置を微調整します。


これモデルによるかもしれないので、まぁどこまでやるかは好みで。
最後に追加した先端の二つのボーンを選択し、 G Z でちょい下におろし、G Yで前後に微調整すると良い感じかな?
③伸ばしたボーンの名前をリネームしておく
リネームしなくても分かれば良いけど、分かりやすくリネームしておきます。
今回は、最初に伸ばした根元の二つを
J_Bip_C_Hips_L1
J_Bip_C_Hips_R1
二段階目で伸ばしたボーンを
J_Bip_C_Hips_L2
J_Bip_C_Hips_R2
でやっていきます。
リネームする場合はボーンを選択して、向かって右の骨のマークのアイコンをクリックする。
若しくは、向かって右上のオブジェクトとかアーマチュアが並んでるメニューで。


こんな感じ。
④ウェイト付けする
Tabキーを押してオブジェクトモードに戻ります。
その後Bodyをクリックして選択し、ウェイトペイントモードに。
さっき追加した4つのボーンにウェイトを付けます。
向かって右側の▽みたいなアイコンをクリックして、「頂点グループ」っていうメニューのところの + ボタンを押して、さっき追加したボーンを一字一句間違いなく記入して追加します。
間違えたらダメなのでコピペしたほうがいいです。
こんな感じになっていればOK。


「ボーンから自動割り当て」っていう機能もあるんだけど、あんまり正確じゃないし、やってみたけどお腹側にウェイトが乗っちゃってたから、手動でやります。
さっき追加した頂点グループのところのボーンを選択した状態なら、そのボーンにウェイトが塗れます。
最初に二股に伸ばした根元のボーン(L1とR1)は、適当にちょこっとだけウェイトが乗ってればOK。
ウェイトも1.00のままでいい。
全くウェイトが乗ってないとエクスポートできないみたいだから、ちょこっとブラシワンクリックくらいでいいかも。
メインで動かすのはL2とR2のほうだから、こっちを丁寧に塗ればOK。
といっても、ウェイト1.00のままで、だいたいそれっぽく塗れてればOK。
ウェイトが赤かったりとかは、とりあえず気にしなくてOK。
注意点 お尻割れ目や太ももまでウェイトがあると破綻する可能性が?
注意点としては、お尻の割れ目とか、太ももまで達してしまうと、四つん這いになった時に裂けて穴が空いたりしちゃうので、お尻の表面部分だけちょこっと塗ったほうが無難。
以前やった時はこんな感じに…。


※局部が見えてるので映らないようカットしてます(笑)
確かこの時は、ボーンから自動割り当てをしちゃってウェイトがおかしかった感じ。


グラデーションみたいになめらかにウェイトが太ももにかけて0になっていくなら多分大丈夫だけど、↑みたいに突然切れてると太ももが追従できず切れちゃうみたい?
まぁ表面だけにしといたほうが無難だと思う。
⑤ポーズモードでお尻が動くかどうかチェック
オブジェクトモードでボーンを⑤択した状態で、ポーズモードに移行します。
そこでお尻のボーンを選択し、 Rキーで回転させてみましょう。
ちゃんと動けばOK。
ポーズモードで動かした状態をシェイプキーにすることもできる
お尻が揺れるアニメーションを作る場合は、シェイプキーにしておくと数値指定だけで動かせるので便利かも。
ポーズモードでボーンを動かした状態をシェイプキーに登録する手順を、こちらの記事で書いたので良かったらどうぞ。
⑥これでVRMエクスポートすればOK
blender4.2だと特に問題なくエクスポートできました。


【もう改善された?】エクスポート時に「影響を与えるボーンが5以上あります。4以下にしてください」でエラーが出た場合、ウェイト → 合計を制限でウェイトを間引く
blender2.9あたりの頃はこのエラーが出ていたんだけど、もう改善されたっぽい?
もしかしたら古い環境でやっている人もいるかもしれないので残しておきます。
ウェイト → 合計を制限 で、ウェイトを間引けばOK。


まぁこのエラーが出る時点でblenderとblenderのアドオンが古いと思うので、新しいblenderに変えたりした方が良いと思う。
新しいblenderとVRM Addon for blenderならこのエラーは多分出ないはず。
unityに持っていって動作チェック
unity2022.3.22f1では問題なく動作しました。
まぁバージョンはあんまり関係ないから他のバージョンでもちゃんと動くと思うけど、一応。
これでダメな場合は、uniVRMのバージョンの問題だったり、blenderでインポートエクスポートする時に不具合が出ている可能性を疑った方がいいかも?
VeryAnimationでチェックしたけど、一応破綻もなく動いてるかな。
VeryAnimationは手軽にアニメーションが作れて便利なのでオススメ。
Very Animation|Unity Asset Store
追加したお尻のボーンにダイナミックボーンを追加すれば揺らしたりできます。
参考にした頭のいい先輩のページ
とても参考になりました。
ありがとうございます(*^-^*)
太ももやふくらはぎなどにもボーンを追加する方法
細かい部分だからここまではやらなくてもいいけど(;^_^A
ボーンを新規に追加してペアレントする方式でもできたので、参考になるかもしれません。
Pixivなどで3DのGIFアニメ作品を見ていると、こだわってる人はここまで揺らしていたりするので、まぁこだわる人はやってみるのも良いかもしれません。
また何かあれば追記します(*^_^*)